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はじめての古美術鑑賞 紙の装飾展 [美術]

根津美術館
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/
img_decoratedpaper.jpg
日本美術の展覧会で書の作品が出てくると、読めないので大抵さっさと通り過ぎてしまう。歴史上の有名人直筆とかも、はあこういう筆跡なのか、と思う程度。百姓上がりの秀吉が思いがけずちゃんとした字を書いてたりとかすると、へええ、と思ったりはするけど。
なので書の展覧会にはほとんど行かない。
という私のような人間向けに、字ではなく、書かれた紙の方に着目した展覧会。

紙と言っても、もちろんただの白い紙ではない。古くから日本では紙に様々な装飾を施して、その上に字や絵を描くことをしてきた。

まず代表的なのはきら刷り。雲母(きら)を膠や布海苔に溶いて紙に刷る。見る角度によって紙がキラキラと光って見えるからきら刷り。

decoratedpaper_2.jpg
尾形切 伝藤原公任筆 日本・平安時代 12世紀 
具引き(ぐびき)・雲母摺り(きらずり)・銀泥下絵(ぎんでいしたえ)
装飾は一種類ではなく、このように数種組み合わせたものも。手が込んでる。

さらに豪華なのは金を使った装飾。これは絵画でもおなじみ。金箔、切箔(きりはく)・砂子(すなご)・野毛(のげ)・金銀泥下絵(きんぎんでいしたえ)など、金の形状で種類が分かれる。

decoratedpaper_3.jpg
百人一首帖 智仁親王筆 日本・江戸時代 17世紀
具引き(ぐびき)・切箔(きりはく)・砂子(すなご)・野毛(のげ)・金銀泥下絵(きんぎんでいしたえ)
金を使った装飾をこれでもかという程施した豪華版。こうなると、書なのか絵なのか。というくらい。

染色もある。紙全体を染めるものもあれば(これも染方がいろいろ)、「飛び雲」といって所々に色が散るようなものや、「墨流し」のように全体にマーブル模様のようなものを染める技法も。

普段、何気なく見ていた書が、こういう様々な技法で装飾されていたのを改めて見ると楽しい。挿絵や表装ではなく、あくまで下地でありながら、書と調和したり、浮き上がらせたりする料紙の美しさ、そういう美を愛でてきた感性にため息。

書に興味なくても楽しめる展覧会。
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