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水墨の風 ―長谷川等伯と雪舟 [美術]

出光美術館
http://idemitsu-museum.or.jp/exhibition/present/

水墨の風.jpg
中国から伝わった水墨画がいかに日本で発展していったかを、室町時代の雪舟から、独自の画風を屹立した等伯を中心に、江戸時代の文人画までの流れを俯瞰する展覧会。

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牧谿『叭々鳥図』中国 南宋時代
牧谿は中国の画家で、特に日本で好まれた。
素早い筆致で描かれた鳥の羽がちゃんと羽に見えるのが素晴らしい。

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画・雪舟、賛・景徐周麟『破墨山水図』室町時代
中国に渡って絵の勉強をした雪舟は、牧谿らの絵に学びながらも自分の画法を確立。
この絵の岩の描き方など、ほとんど抽象画かと思うくらいの大胆さ。

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長谷川等伯『松に鴉・柳に白鷺図屏風』桃山時代
等伯の特徴は、画面に描かれていない空気や湿り気までが見えるような気がするところ。かすれや墨の濃淡であらわされるそういった微妙な表現が面白い。

他の出品作では、この春の展覧会が面白かった雪村があったのがうれしかったし、今回初めて目にした(ような気がする)一之という画家(室町時代)の作と伝わる観音像も楚々とした姿で美しかった。

等伯から時代が下って江戸時代になると、探幽らの狩野派が王道を行くのに対し、池大雅、田能村竹田らの文人画が自由な境地を見せていくのも興味深い。

墨だけで書かれた白黒の世界だが、ある意味彩色画よりもイマジネーションを刺激する部分もあり、見飽きない。ただ、同じ白黒でも版画ではそうは思わないのは、やはり筆の運びが生み出す力なのだろうか。
とても充実した展覧会だった。
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