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アルチンボルド展 [美術]

国立西洋美術館
http://arcimboldo2017.jp/

ジュゼッペ・アルチンボルド(1526-1593年)は、16世紀後半にウィーンとプラハのハプスブルク家の宮廷で活躍した、イタリア・ミラノ生まれの画家。
といわれても、正直これまであまりよく知らず、果物や動物を組み合わせて人物像にした「変な絵」の画家くらいの認識だった。
確かにこの奇想天外な発想は今観ても驚きなのだが、今回実物を初めてちゃんと見ると、そのモチーフの一つ一つが実に正確に写実的に描かれていることに驚く。またこういう動植物を目にすることができたのは、ハプスブルグ家の富と権威によって集められたものを間近に観ることができた宮廷画家だったから、というのには納得。こういった絵には、皇帝賛歌の意味も含まれており、単に奇抜な絵ではなく、知的な寓意を込めた刺激的な作品だった。

春.jpg
《春》 1563年
四季連作の一枚。画面を埋め尽くす花、花、花。何でも80種の花が描き込まれているという。そのどれもが特定できる、実在の植物である。そういう図鑑的な面も備えているのか、とにかく正確なだけでなくて美しい。

daiti.jpg
《大地》 1570年頃
こちらは四大元素シリーズから。動物をモチーフにした一枚。羊や牛、うさぎなどはもちろん、象やライオンなど当時ヨーロッパでは普通は目にすることのない動物もいる。
《春》の花以上に無理矢理並べた感はあるけど、一つ一つの動物はとても写実的で表情もリアル。

時代的にまだ静物画というジャンルは興っていないらしく、その点でも先駆者と言える。

他の作品も、どのモチーフもそれだけ取り出してみると、奇抜どころかとてもリアルで、この技術と、発想との組み合わせがなんとも異才。

他には、ダ・ヴィンチの影響が見える素描なども。
アルチンボルドの作品は油彩が10点ばかりと数は多くないのだが、四季と四大元素だけでもお腹いっぱいな感じ。でもこれがわりと初めの方の部屋で観られるので、個人的には尻すぼみな気もしてしまった。でも最後の方でまたアルチンボルドのだまし絵みたいなのが出てくるので、油断できない。

思ったよりずっと刺激的で面白かった。
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