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渡辺省亭展 [美術]

加島美術

渡辺省亭(1852~1918)は明治時代に活躍した日本画家。来年2018年が100回忌に当たるのを記念して初の回顧展だそう。
フランスに渡ってドガら印象派の画家達とも交流があったり、フェノロサや天心にも認められていたが、画壇に属さず弟子も取らず、孤高の画家だったためか今はそれほど知名度が高くない。

私も、山種などの展覧会で見たことはある気がするが、それほど気にとめていなかったが、今回初めてまとめてちゃんと見て、とても素敵だと思った。

ほとんどが花鳥画。
どれも水彩画のような淡い色彩のグラデーションが美しい。

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牡丹に蝶図(部分)
この牡丹の花の表現が素晴らしい。たらしこみのような微妙なぼかしが繊細でため息がでる。

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桜のつばめ(部分)
丁寧に写実的に描き込まれた部分と、早い筆致でささっと描かれた部分の対比も目を引く。

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秋鶏冬鷺図(部分)
これなど、一見とてもあっさり描かれているようで、でもちゃんと鷺の姿が写し取られていて、寒々とした背景から冷気が伝わってくる。

美術館ではなく、ギャラリーでの展示会なので出品数は30点ほどだがどれも本当に素晴らしい。

抱一などの琳派の系統に連なるようで、もっと新しい。印象派と交流があったというのも影響があるのか、どこかしら洋風な印象も受ける。特に花の絵がそれはそれは美しくてうっとり。また、鳥の絵も多いがその目がどれも愛らしい。フクロウや鷹などでさえきょろりとした目つきで可愛い。きっと省亭は鳥好きだったんだろうな。

肉筆画の他に、七宝工芸家の濤川惣助とともに無線七宝を編み出し、迎賓館赤坂離宮「花鳥の間」には現在でもその七宝作品が飾られているとか。これも見たい。

生前はかなり活躍して賞も受けたりしたのに、現在省亭の作品があまり見られないのは、海外で人気が高く多くが外国にあるというのも一つの理由だそう。

この展覧会と平行して、都内各所の美術館や博物館でも所蔵する省亭の作品を展示する連動企画が行われているそう。機会があればそちらも見たい。
詳しくはHPで。http://www.watanabeseitei.org/

加島美術での展示は4月9日(日)まで。お急ぎ下さい。http://www.kashima-arts.co.jp/

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