So-net無料ブログ作成
検索選択

色絵の器展 [美術]

日本民藝館
http://www.mingeikan.or.jp/events/
poster_201706.jpg
実は初めて訪問した日本民藝館。
今回の展覧会は、館所蔵の器から、天啓赤絵・呉州赤絵・古伊万里赤絵と、中国、日本の色絵を見せてくれる。

色絵はどれを見ても楽しい。形より柄がどれも凝っていて豪華なものも、素朴なものもそれぞれに工夫があって見飽きない。

cc_akae_8_3.jpg
色絵丸文繋鉢〔天啓赤絵〕  明時代 17世紀前半
あら、可愛い。と思わず声が出そうに。今でもこんな絵付けの器ありそう。

cc_akae_30_2.jpg
色絵赤玉花卉鳳凰文皿〔呉州赤絵〕  明時代 17世紀前半 径37.8㎝
呉須赤絵ってもっと地味な印象があったけどこれは華やか。祝い事の席などで使えそう。

cjo_kokutani_4_5.jpg
色絵蓮池翡翠文皿 伊万里 江戸時代 17世紀中葉 径36.4㎝
色合いは九谷っぽいかと思ったけど伊万里なのね。

よくある器展だと、名人の手になる絢爛豪華な絵付けや、青磁の洗練された器が並んだりするが、民藝館だからか、なんとなく普段使いされていたような、それでいて絵付けの美しい器が並んでいて、こんなのほしいなあ、と思うものがいっぱいあった。

また、併設展示として、河井寛次郎や濱田庄司ら民芸運動にかかわった作家の絵付け作品もあった。
ca_hamada_370_annex.jpg
赤絵黍文角扁壺 濱田庄司 1938年 高15.0cm

面白かったのは、棟方志功や芹沢銈介のような陶芸家ではない作家のものがあったこと。絵付けだけをしたのだろうが、どれも志功らしい、銈介らしい色柄で楽しい。

他にも朝鮮の染付などもあり、器好きにはたまらない展覧会。
nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:アート

ジャコメッティ展 [美術]

国立新美術館
http://www.tbs.co.jp/giacometti2017/introduction/
CCF_000004.jpg

スイス生まれの彫刻家アルベルト・ジャコメッティ(1901-1966年)の展覧会。
名前は知ってるけど、個展は初めて。
ジャコメッティというと細長くて薄っぺらい像で知られる。でもそれにも大小のヴァリエーションがあって、小さいのはほんの数センチから大きい方は2メーター近いのもある。

1.jpg
大きな像(女:レオーニ)1947年 ブロンズ 167 × 19.5 × 41 cm
写真ではサイズ感がわからないが、ほぼ実物の人間の大きさ。これはこういう作品を作るようになった初期のものだという。その後のものとサイズやポーズは違っても、このひょろひょろとして薄い形はほとんど変わらないようだ。

2.jpg
犬 1951年 ブロンズ  47 × 100 × 15 cm
人間だけでなく、犬もジャコメッティにかかるとこの通り。なんとも痩せ衰えて骨と皮だけになってしまったかのような哀れな犬。何故か人物像よりもリアルに感じられて悲哀が漂う。

ジャコメッティはモデルに大変な忍耐を要求したそうで、結果弟や妻などの親しい人が多くモデルを務めたらしい。そんな中、親しくなった日本人の矢内原伊作と言う学者がたくさんモデルになったというのが面白い。彼をモデルにした彫刻や素描画数点ずつ展示されていた。

また、彫刻はもちろんだが、ジャコメッティが残した素描や版画も展示されていて、こちらもなかなか興味深い。

3.jpg
犬、猫、絵画 1954年  リトグラフ
中に上記の「犬」も描かれている。デッサンは日課にしていたと言うことで、ささっと描かれた軽いタッチだが確かな技量。

暮らしたパリの街角を描いた版画があってこれが素敵だった。自分的には彫刻より版画が気に入った。

そういう素描、版画も含めてジャコメッティの全貌が見られる展覧会。
nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:アート

月岡芳年 妖怪百物語 [美術]

太田記念美術館

チラシ.jpg
幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師月岡芳年(1839~92)。国芳の弟子で、師匠と同じく英雄画や歴史画、美人画など多くのジャンルを手がけたが、中でも人気があったのが化け物や妖怪の絵。今回はそういった作品の特集。

数多い中で、画業の初期に描いた26図からなる揃物「和漢百物語」と、最晩年に手がけた36図からなる揃物「新形三十六怪撰」という二つの作品は、ともに多数の妖怪たちが登場する怪奇画集の傑作として知られていて、本展では、この二つををそれぞれ全点公開するのが売り物。

2.jpg
「和漢百物語 華陽夫人」
中国の話に取材した絵。生首を持って優雅に微笑む、まるでサロメのような女の絵。

3.jpg
「新形三十六怪撰 ほたむとうろう」
牡丹灯籠。あのカランコロンという下駄の音とともにやってくる幽霊。歌舞伎でもおなじみ。

この他にも「土蜘蛛」とか、船弁慶の知盛とか、歌舞伎などでもよく見る演目も多く、楽しい。
ちなみにチラシの絵が土蜘蛛なんだけど、糸を頼光にかけようとしてるのが、まるでレースでも広げてるみたいで可笑しい。

初期と晩年の作を比べてみると、晩年の方が線が繊細で、色使いもパステル調というか抑えめな絵が多い。顔料の進歩などもあるのかしら。

1.jpg
「一魁随筆 托塔天王晁葢」
芳年の絵って、幕末までの絵に比べて赤がどぎつく感じることが多い。これもそうだが、やっぱり顔料が変わったのかな。

師匠の国芳の描く妖怪変化に比べると、可笑しさや可愛さよりグロテスクな不気味さやおどろおどろしさが強く感じられる。何でも芳年自身が幽霊を見たと言っているそうで、そんな「リアルさ」が反映されているのかも。

夏にはぴったりの展覧会。
nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:アート

やきもの勉強会 [美術]

根津美術館

チラシ.jpg
夏休み、初心者向けに焼き物の見方を解説してくれる展覧会。
今回は焼き物の中でも皿に的を絞り、そもそも皿が食卓に上るようになった食文化の歴史から振り返りつつ、ようようなデザインの皿を鑑賞する企画。
期待していたより、中国など外来のものが多く、鍋島などの色絵皿がそれほど見られなかったのがちょっと残念だったけど(とは言ってもそれなりの数はあった)、大小様々な皿、形も丸だけでなくいろいろのものがあって、楽しめた。

40723.jpg
青花花卉文盤
景徳鎮 中国・明時代 15世紀
口径60センチを超す大皿。透明感のある白磁に青花で描かれた模様が品良く映える。

introduction_to_ceramics_04.jpg
織部大皿 瀬戸 施釉陶器
日本・江戸時代 19世紀
色が織部らしい。でも織部というと形が変わったのが多い印象なので、丸皿はかえって新鮮。柄がいろいろ組み合わされてるのが面白い。

introduction_to_ceramics_01.jpg
染付寿字文大皿 肥前 施釉磁器
日本・江戸時代 17世紀
こちらは肥前。珍しいやや黄みがかった地に染付が映える。祝いの席に使用されたのだろう。

チラシにあるように丸だけでなく凝った形のものもたくさんあって目を引く。大きさも小さいものは口径数センチの手塩皿からあってほんとにいろいろで楽しい。

強いて言えば、「勉強会」と銘打つならもう少し染付、色絵、青磁といった用語の説明もあっても良かったかな。

nice!(3)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

川端龍子展 [美術]

山種美術館

没後50年記念の展覧会。
実はこのブログのいちばんはじめの記事が川端龍子展だった。まあ偶然ですけど。

はじめ洋画家を志し、後に日本画家に転向、というのはわりと珍しいのでは。その経歴を知ってから観るせいか、日本画というとイメージする繊細な画法より、大胆な構図で大きな画面いっぱいに描かれた迫力ある絵が多い。

鳴門.jpg
《鳴門》
とにかく大きい。そしてその大画面に渦を巻く海に引き込まれそうな気がする。

香炉峰.jpg
《香炉峰》
大きすぎて、一瞬何を描いているのかわからなかった(苦笑)
戦時中に中国大陸に渡って飛行機に乗せてもらった時に見た景色を描いた絵。非現実的だが飛行機を半透明に描くことで景色の雄大さを描き出している。

こういった大きな絵は「会場芸術」と呼ばれて、はじめは龍子を批判する言葉だったらしいが龍子はそれをいわば逆手にとって、展覧会場で多くの人に見てもらう作品を描いた。

ただこういった大きな絵を見ると、構図の妙や面白さはあるにしても、写実性や色使いの美しさは二の次になっているような気がしてしまって、この人って「巧い」のかなあ、と素朴な疑問がプチッとわく。
ところが。

20170624-01.jpg
《爆弾散華》
戦争の爆撃で自宅が被災し、壊滅した様子を飛び散った草花に託して描いた。これもサイズは大きいが、繊細華麗に描かれた花々はまさしく伝統的な琳派風の花。
ふうむ、こういう絵も描ける。他にも鯉を描いた「五鱗」なども繊細な美しさがあった。
なんだかつかみ所のない人だ。

草の実.jpg
《草の実》
これは金字経に発想を得て描かれた。紺の地に金泥のみで描かれた草花が実に品が良く華麗。

また、龍子は俳句もたしなみ、自作の句に絵を添えた作品も多く展示されていて、大規模の絵とはひと味もふた味も違った親しみやすい作品が並んでいた。

正直言うと、あまりにいろんなタイプの絵があって、素人目には「龍子らしさ」が捉えられなくて、好きなタイプの絵とそうでもないのといろいろあって、まあそこも含めて面白く見ることができた。
nice!(5)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

タイ展 [美術]

東京国立博物館
http://www.nikkei-events.jp/art/thailand/index.html
日タイ修好130周年記念 特別展「タイ〜仏の国の輝き〜」

古くは7世紀頃からの仏教美術を中心とした展覧会。
タイの歴史を絡めながらの展示だが、いかんせん聞き慣れない地名や王国名が並ぶのであまり頭に入ってこず、その辺は素通りに。
前に行ったアンコールワットもそうだが、あのあたりはインド文化の影響も強く、仏教だけでなくインド神教やヒンズー教の影響も入っている。
また大乗仏教が主流である日本と違い、タイでは上座仏教が主流で、仏像にもそこが反映されているとか。

uid000233_20170516154617a6192604.jpg
アルダナーリーシュヴァラ坐像
ウボンラーチャターニー県
プレ・アンコール時代 8 ~ 9世紀初
ヒンドゥー教の男神シヴァとその妃パールヴァティーが半身ずつ組み合わされて一体になったもの。カンボジアのクメール文化の影響が見られるという。唇の厚い顔もクメール族の特徴の一つ。

uid000233_20170516145057fbf66c23.jpg
ナーガ上の仏陀坐像
スラートターニー県チャイヤー郡ワット・ウィアン伝来
シュリーヴィジャヤ様式 12世紀末~13世紀
悟りを得た仏陀が瞑想をする間、竜王ムチリンダが傘となり、仏陀を雨風から守ったという説話に基づいてつくられたもの。日本の仏像ではあまり見ない題材。東南アジアでは、水と関係する蛇の神ナーガをとても大切にしており、このテーマの像もたいへん好まれました、とのこと。仏陀のお顔がシュッとしたイケメン。

uid000233_201705221059390979a65b.jpg
仏陀遊行像
スコータイ県シーサッチャナーライ郡ワット・サワンカラーム伝来
スコータイ時代 14 ~15世紀
亡くなった母のマーヤー夫人に説法するために三十三天に昇った仏陀が、地上へ降りてくる場面をあらわすとも考えられています、とのこと。
そういえば、日本の仏像で歩いてる仏陀って見たことあるかな。大体じっと座ってるかまっすぐ立ってるか、なような。
軽やかに足を踏み出す仏様、新鮮な感じ。

展示の後半では、日本とも交易があったアユタヤの工芸品や、日本との交流から生まれた日本風の刀なども。
修好は130年かもしれないが、実際の付き合いはもっとずっと昔からあったことがわかる。シャムという言葉も久しぶりに目にしたような。

uid000233_20170519171346e90794fe.jpg
金板装拵刀
ラタナコーシン時代 19世紀
上級貴族だけが佩用するのを許された豪華な装飾の日本式の刀。
これとは違うが、日本の刀を模したような造りの太刀もあった。

各地の寺院などの写真も展示されて、中にはアンコール・ワットで見たものによく似たのもあって懐かしくなった。タイにはまだ行ったことがないが、いつか行ってみたい。
nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

アルチンボルド展 [美術]

国立西洋美術館
http://arcimboldo2017.jp/

ジュゼッペ・アルチンボルド(1526-1593年)は、16世紀後半にウィーンとプラハのハプスブルク家の宮廷で活躍した、イタリア・ミラノ生まれの画家。
といわれても、正直これまであまりよく知らず、果物や動物を組み合わせて人物像にした「変な絵」の画家くらいの認識だった。
確かにこの奇想天外な発想は今観ても驚きなのだが、今回実物を初めてちゃんと見ると、そのモチーフの一つ一つが実に正確に写実的に描かれていることに驚く。またこういう動植物を目にすることができたのは、ハプスブルグ家の富と権威によって集められたものを間近に観ることができた宮廷画家だったから、というのには納得。こういった絵には、皇帝賛歌の意味も含まれており、単に奇抜な絵ではなく、知的な寓意を込めた刺激的な作品だった。

春.jpg
《春》 1563年
四季連作の一枚。画面を埋め尽くす花、花、花。何でも80種の花が描き込まれているという。そのどれもが特定できる、実在の植物である。そういう図鑑的な面も備えているのか、とにかく正確なだけでなくて美しい。

daiti.jpg
《大地》 1570年頃
こちらは四大元素シリーズから。動物をモチーフにした一枚。羊や牛、うさぎなどはもちろん、象やライオンなど当時ヨーロッパでは普通は目にすることのない動物もいる。
《春》の花以上に無理矢理並べた感はあるけど、一つ一つの動物はとても写実的で表情もリアル。

時代的にまだ静物画というジャンルは興っていないらしく、その点でも先駆者と言える。

他の作品も、どのモチーフもそれだけ取り出してみると、奇抜どころかとてもリアルで、この技術と、発想との組み合わせがなんとも異才。

他には、ダ・ヴィンチの影響が見える素描なども。
アルチンボルドの作品は油彩が10点ばかりと数は多くないのだが、四季と四大元素だけでもお腹いっぱいな感じ。でもこれがわりと初めの方の部屋で観られるので、個人的には尻すぼみな気もしてしまった。でも最後の方でまたアルチンボルドのだまし絵みたいなのが出てくるので、油断できない。

思ったよりずっと刺激的で面白かった。
nice!(7)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

水墨の風 ―長谷川等伯と雪舟 [美術]

出光美術館
http://idemitsu-museum.or.jp/exhibition/present/

水墨の風.jpg
中国から伝わった水墨画がいかに日本で発展していったかを、室町時代の雪舟から、独自の画風を屹立した等伯を中心に、江戸時代の文人画までの流れを俯瞰する展覧会。

牧谿.jpg
牧谿『叭々鳥図』中国 南宋時代
牧谿は中国の画家で、特に日本で好まれた。
素早い筆致で描かれた鳥の羽がちゃんと羽に見えるのが素晴らしい。

雪舟.jpg
画・雪舟、賛・景徐周麟『破墨山水図』室町時代
中国に渡って絵の勉強をした雪舟は、牧谿らの絵に学びながらも自分の画法を確立。
この絵の岩の描き方など、ほとんど抽象画かと思うくらいの大胆さ。

等伯.jpg
長谷川等伯『松に鴉・柳に白鷺図屏風』桃山時代
等伯の特徴は、画面に描かれていない空気や湿り気までが見えるような気がするところ。かすれや墨の濃淡であらわされるそういった微妙な表現が面白い。

他の出品作では、この春の展覧会が面白かった雪村があったのがうれしかったし、今回初めて目にした(ような気がする)一之という画家(室町時代)の作と伝わる観音像も楚々とした姿で美しかった。

等伯から時代が下って江戸時代になると、探幽らの狩野派が王道を行くのに対し、池大雅、田能村竹田らの文人画が自由な境地を見せていくのも興味深い。

墨だけで書かれた白黒の世界だが、ある意味彩色画よりもイマジネーションを刺激する部分もあり、見飽きない。ただ、同じ白黒でも版画ではそうは思わないのは、やはり筆の運びが生み出す力なのだろうか。
とても充実した展覧会だった。
nice!(7)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

ファッションとアート 麗しき東西交流展  [美術]

横浜美術館

明治以降、急速に日本に入ってきた洋装文化。反対に、西洋には日本の着物や工芸品が伝わり、ジャポニスムとしてブームともなり、洋服のデザインに取り入れられるようになった。
このようなファッションにおける和洋のデザインの交流に注目する展覧会。衣服だけでなく、アクセサリーや食器といった工芸品、さらに洋装の婦人を描いた絵画などもあって、多岐にわたる展示はどれも美しく楽しい。

明治の洋装と言えば鹿鳴館。というように洋装は上流階級から取り入れられた。特に皇室は正装が洋装に規定されて、皇后以下急速に洋装化した。

chapter02_01.jpg
「昭憲皇太后着用大礼服」1910年頃(明治末期)
大礼服だからいちばん正式なドレス。このマントの豪華さときたら、目を見張るもので、デザインと言い刺繍の細やかさといいため息もの。

chapter02_02.jpg
月岡芳年「風俗三十二相 遊歩がしたさう 明治年間 妻君之風俗」1888(明治21)年
こちらは庶民が洋装を始めた頃の絵だろうか。背景や技法は浮世絵そのままなのに風俗が洋風なのが楽しい。

chapter03_01.jpg
シャネル「イヴニング・コート」1927年頃 
こちらは反対に日本の着物にインスピレーションを受けてシャネルがデザインしたもの。色合いや、蒔絵のような織りが繊細で素敵。

chapter03_02.jpg
ルネ・ラリック「チョーカーヘッド《菊》」1900年頃
ジャポニスムの影響が見えるラリックの作品。そういえば西洋美術ではあまり菊って見ないかも。

このように、一方的に日本が西洋から輸入したのではなく、日本のモチーフや技術が西洋のファッションにも影響を与えたんだなあ、と感心。
まあそれにしてもああいうドレスは一体お値段はどれくらいだったのかしら、などと下世話なこともつい考えてしまった。刺繍とかビーズとか手の込んだ逸品もの、庶民には手が届かなかっただろうなあ。

DCrWOsjVoAAlWid.jpg large.jpg
この一画のみ撮影可能でした。奥のドレスが好きだったな。



nice!(3)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

はじめての古美術鑑賞 紙の装飾展 [美術]

根津美術館
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/
img_decoratedpaper.jpg
日本美術の展覧会で書の作品が出てくると、読めないので大抵さっさと通り過ぎてしまう。歴史上の有名人直筆とかも、はあこういう筆跡なのか、と思う程度。百姓上がりの秀吉が思いがけずちゃんとした字を書いてたりとかすると、へええ、と思ったりはするけど。
なので書の展覧会にはほとんど行かない。
という私のような人間向けに、字ではなく、書かれた紙の方に着目した展覧会。

紙と言っても、もちろんただの白い紙ではない。古くから日本では紙に様々な装飾を施して、その上に字や絵を描くことをしてきた。

まず代表的なのはきら刷り。雲母(きら)を膠や布海苔に溶いて紙に刷る。見る角度によって紙がキラキラと光って見えるからきら刷り。

decoratedpaper_2.jpg
尾形切 伝藤原公任筆 日本・平安時代 12世紀 
具引き(ぐびき)・雲母摺り(きらずり)・銀泥下絵(ぎんでいしたえ)
装飾は一種類ではなく、このように数種組み合わせたものも。手が込んでる。

さらに豪華なのは金を使った装飾。これは絵画でもおなじみ。金箔、切箔(きりはく)・砂子(すなご)・野毛(のげ)・金銀泥下絵(きんぎんでいしたえ)など、金の形状で種類が分かれる。

decoratedpaper_3.jpg
百人一首帖 智仁親王筆 日本・江戸時代 17世紀
具引き(ぐびき)・切箔(きりはく)・砂子(すなご)・野毛(のげ)・金銀泥下絵(きんぎんでいしたえ)
金を使った装飾をこれでもかという程施した豪華版。こうなると、書なのか絵なのか。というくらい。

染色もある。紙全体を染めるものもあれば(これも染方がいろいろ)、「飛び雲」といって所々に色が散るようなものや、「墨流し」のように全体にマーブル模様のようなものを染める技法も。

普段、何気なく見ていた書が、こういう様々な技法で装飾されていたのを改めて見ると楽しい。挿絵や表装ではなく、あくまで下地でありながら、書と調和したり、浮き上がらせたりする料紙の美しさ、そういう美を愛でてきた感性にため息。

書に興味なくても楽しめる展覧会。
nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート
メッセージを送る